シカゴの四つ玉

大したことは書いてません オタクが暴れています

女子と女子

私はピン芸人であるバカリズムさんのコント、「女子と女子」が大好きだ。二人の女子がカフェで喋っているだけという内容なのだが、そのすべてが面白い。
中でも私の中で最も強く琴線に触れるのは、「きっとバカリズムさんは世の中の女子のこういうところが嫌いなんだろうな」ということがコントの節々から伝わるところである。
例えば、衣装でいうとカーディガンを一昔前のプロデューサーのように引っ掛けているところ。これは私の意見に過ぎないが、このコントを上演なさった時にはもうすでにこのファッションは流行っていなかったのではなかろうか。後これも私の偏見だが、このカーディガンの羽織り方はOLさんに多いような気がするのだ。風呂上がりにパックをしながらグリーンスムージーとかを飲んではりそうなタイプのお姉さんである。つまり観客はこのコントが始まった瞬間に、主人公はナンセンスなOLなのだろう、と感じ取ることができるのだ。
そして登場人物の喋り方も各人物を風刺したものとなっていて、それだけで既に笑えてくる。主人公であるOL二人は阿呆の子のようにへらへらと、かつかしましく騒ぎ立てる。セリフの中にも「今は恋はお休み中かな」とか、なんかちょっとイラっとくる女子の定型句もしっかり入れ込んでいる執念には脱帽するしかない。そしてカフェの店員はまるで感情を失ったかのように淡々と喋る。何らかの事情で一切感情がこもっていないハッピーバースデーの歌を聞かないといけなくなった場合などは是非このコントを見て欲しい。
あまりコントの内容については言及したくないが、とにかく「バカリズムさんがナンセンスに感じるのだろう女子の言動」を詰め込んだのだろうなということを感じることができる。(私が勝手に思う)似たような着眼点の人として横沢夏子さんがいらっしゃるが、彼女のネタがあるあるに近く明るいのに対してこのコントはすべてが皮肉でブラックな香りがするのだ。
さて、コントを考察するなどという無粋かつナンセンス極まりない文章を読んでイラついている方も多いと思うので、ひとつ御本家のコントでも見て笑っていただけたらよろしいのではなかろうか。今ならYoutubeバカリズムさん公式チャンネルで無料で視聴できる。