シカゴの四つ玉

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ライチ☆光クラブを科学する

昨日はその道では有名なエログロ漫画・少女椿の話をしたわけだが、今日もエログロ漫画の話をしたい。タイトルにある「ライチ☆光クラブ」である。

同作は作者が見た「ライチ光クラブ」という舞台を原作としていて、設定に一部共通点が見られる。(正直違う部分も多いし、何より当時の公式な映像が残っていないので無理して原作を見ようと思わなくても良いと思う)

あらすじとしては、カリスマ性の高い少年・ゼラを中心に秘密基地を共有しあう光クラブの面々が織りなす残酷活劇、といったところだろうか。主人公の光クラブのみんなは全員同い年で螢光中学という男子校に通っている。やがて光クラブのメンバー以外は立ち入ることすら許されなかった基地に一人の女の子と一機のロボが入ることになる。そして運命は変わり始めるのだ。

詳しく言うとネタバレまみれで大変なことになるのでこんな書き方しかできない。とても歯がゆい。

でもある程度の雰囲気はみんなもっと知ってほしいので、愉快な登場人物たちを紹介しようと思う。軽いネタバレ要素、かつ人を選びそうなものは白反転してあるので、気になる人は見ればいいのではなかろうか。

一人目、ゼラ。カリスマ性を持ち、ロボットを設計できるレベルの頭脳を持った冷静沈着な少年。バイセクシャルの描写がある

二人目、ニコ。とあること(外伝で発覚する)をきっかけに片目を失った。厚い忠義心を持つ。

三人目、雷蔵。いわゆるオネエ系であり、裁縫が得意。中性的で可愛らしい顔立ち。

四人目、カネダ。根暗な感じだが分別があって思慮深く、また心優しい。

五人目、タミヤ。長身のイケメンで、正義感が強い。妹ととても仲が良い。

六人目、ダフ。作中では明かされない何らかの事情でずっと眼帯をしている。性に対し強い興味を持つ。スターシステムのもと、本名で同じ作者の別作品である「帝一の國」に登場する。

七人目、デンタク。ゼラと共にロボットを設計し、電卓を使いプログラムを組んだ。

八人目、ヤコブおちゃらけていて、光クラブでほぼ唯一の純粋なボケ担当。

九人目、ジャイボ。中性的で、雷蔵と同じくらい整った顔立ちだが雷蔵よりは男性に近く美少年といった感じに描かれている。男性愛者で、ゼラとのラブシーンがある

以上が光クラブの基本メンバーである。キャラの濃さが分かっていただけただろうか。

そしてある事件を経て光クラブに入ることになった少女・カノン。絶世の美少女であるかのような描き方をされている。ピアノが得意。

最後は光クラブで作られた機械、ライチを紹介する。名前の通りライチを動力源として動き、電卓でプログラミングされている。

さてこの十人と一機が織りなす物語は華やかで、美しく、とても残酷なのである。絵も作者の古屋先生独特のタッチで、繊細で耽美な雰囲気がガンガン伝わってくる。

また、この作品の表には語られていない設定でどうしても私の心に刺さったものがあるので白反転で記しておく。今までもいくつか軽いネタバレ要素に白反転は使ってきたが、今回は漫画を読んでからの方が「そうだったのか~」となると思うので本当に気になる人かすでにストーリーを知っている人は反転してみるといいと思う。

全員が貧しい労働者の子、かつ童貞であるということである。

この漫画に出会った頃の私はこの登場人物たちに非常に親近感を覚え、ライチを読み返してはぼーっとしていいなあこの漫画、と思っていた。光クラブの面々(というよりゼラ)に強く根付く「大人は汚く、それに対し成長途上である自分たちこそ崇高で清廉である」という思想は個人的に善悪すっ飛ばして好きか嫌いかでいうと、わりと気に入っている。(このような思想を推進しているわけではありません、私の性癖としてどうとらえるかという話です)

とにかくエログロだけど気になったら漫画を読んでみて欲しい。舞台や映画などの映像作品はじっくり見ていないので言及を控えるが、もし俳優さんをきっかけに舞台や映画を観て原作に手を出そうか迷っている人がいるならぜひ読んでほしい。あなたの推しが見つかりますように…